糖尿病と食事

糖尿病の食事と生活

運動しましょう

はっきり申し上げますと、糖尿病は食事だけで治すことは至難の業です。

先に書きました通り、運動も大事な治療法のひとつです。

糖をエネルギー源にする事で、血糖値の上昇を抑え、症状の悪化を防ぎます。

医師の指導の下に、ジョギング、水中歩行、水泳、ウォーキングなどを定期的に行います。

肥満がある方は、膝や腰の関節に負担がかかるので、食事制限をしながら、水中など、荷重がかかりにくい運動にしましょう。

特に塩分が多い水中では浮力がありますので動きやすいはずです。

死海には多くの療養者が来ます。

心疾患や血圧、重度の症状がある方は、無理に運動はしないでください。

命に関わりますから。運動は他にストレス発散の効果もございます。

あとは温泉なども心臓に問題が無い方にはいいかと思います。

むくみなども取れますし、代謝が良くなり、糖の排出がしやすくなります。

我が国には、糖尿病や、メタボの解消の名湯がございます。

飲むことで排出しやすいという温泉水もございます。

また温泉の蒸気で蒸したローカロリーの食事を出す宿泊施設もございます。

食事療法を辛くなく、続けるのにはこうした代替補完療法が助けになります。

すべてコントロールしないと思いますと、そこにとらわれてしまいます。

こうなりますと食事が辛くなってしまいます。

皆様が食事を辛がると、この人はもう治療しないのかという風に周囲も不安になるので、一緒に息抜きしながら、二人三脚で治療していきましょう。

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親ができること

昔、小児糖尿病と呼ばれていたⅠ型糖尿病は頭の痛い問題です。

大人ならば、自分の病気を理解して、食事が他の人と違う事に納得がいきます。

しかし、お子さんは何故自分が通院し、食事が制限されるのか理解できません。

また、給食なども問題です。

糖尿病の場合、少し食べてもインスリンなどを注射しない場合即症状が出てしまう事は末期でない限りありません。

お友達の家などで、おやつを頂いてしまうことがあるでしょう。

そうしますと「あそこでは良かったのに」という感覚がついてしまいます。

こうした発想に、頭ごなしに叱りつけてはお子さんが辛いだけです。

特に「この食事じゃないと死んじゃうのよ」という脅しは禁物です。

恐れは病人の気力を失わせます。こういう場合の対応法をひとつご紹介しましょう。

相手のお母様にお断りして、子供さんが食べても大丈夫なおやつをお友達の分も持たせておきます。

これなら、お子さんとお友達が同じものを食べられますし、
お相手の保護者にも「こういうものは大丈夫なんだ」という事を、知ってもらうことができます。

口頭では、中々実感が無いものですが、見たらわかることもございます。

皆様が決してしてはいけないことがございます。

我が子を「かわいそうな子」にしてしまう事です。

糖尿病の食事は、慣れないうちは本当に大変です。

でも、その苦労に浸ってしまいますと、思春期に治療拒否等の問題が出ます。

早いうちから、親子のきずなを作り、支えていきましょう。

みんなで協力を

「人はパンのみでいきるものではない」有名な新約聖書の言葉です。

事実、人は食事のために生き、食事によってのみ、生きる生き物ではありません。

趣味や、友人、仕事というような生きがいに、生かされ、生きていくのです。

糖尿病で食事に制限がある方には、周囲の理解と協力が必要です。

私の師は、糖尿病の患者で、タンパク質の制限がございます。

一緒に過ごすメンバーと昼食があるときは、全員が食事の表示をみます。

おにぎりなども20人ぐらいがばっと見て「3.3です」等単位を叫びます。

大事なのは、食事本体ではなく、一緒に食べるという事です。

気を使うなどではなく、皆当たり前に、楽しみながら、サポートしています。

そのためか、入院したときの糖尿病食に文句を一切言わず、食べていたそうです。

食事の制限は本人にとってつらいことです。

特に他の人が食べているものがたベられないという事はみじめな気分になり、人を遠ざけるきっかけになります。

そこで大事なのは、その人をひとりにしないことです。

「どうしたの」「どうしたい」と声をかけてみましょう。

食事の付き合いなどは減ってしまうかもしれませんが、そこは責めてはいけません。

お付き合いの方法は、食事以外にもございます。

コンサートや観劇、負担にならないぐらいのスポーツ、釣りなどのアウトドア等に引っ張り出しましょう。

何よりもの薬は、糖尿病になっても、心配して、一緒にいたいと思う人がいるという事です。

孤独はドカ食いに繋がります。

放置したらどうなる?

初期の糖尿病は痛みなど不快な症状があまりございません。

大体の方が、血液検査の値などが良くなると、食事などの管理を止めてしまいます。

しかし、再発の恐れもございます。

糖尿病の食事は続けていくことが大事なのです。

また、Ⅰ型糖尿病の患者さんは何故、こういうことになったのか納得がいかず、治療を放棄してしまうことがございます。

この状態は非常に危険です。

合併症の項で血糖値が高い状態が続くと視神経や、神経、腎機能に大きな悪影響が出ることを記しました。

しかし、糖尿病自体も急に起きますと、非常に危険な状態を起こします。

糖尿病性ケトアシドーシスというものです。

アシドーシスは私たちの肉体の酸性、アルカリ性の状態が大きく狂った状態のことです。

私たちの血液は通常弱アルカリ性です。

たまに食事に結び付ける方がいますが、あまり相関性はございません。

アシドーシスはその血液が賛成になる状態です。

糖尿病の場合はインスリンの低下と高血糖でおきます。

通常はⅠ型の方なのですが、Ⅱ型糖尿病の方が多量に糖質などをとってもまれに起きます。

吐き気などの後、昏々と眠り、そのまま落命ということもございます。

一番怖い症状と言っても過言ではないでしょう。

食事やインスリン投与が続いていればなることは先ずないので、治療を投げ出さないことがとても大事になってくるのです。

食事は糖尿病の方には大事な命綱となるものです。

寛解するまで、根気よく治療していきましょう。

レシピノートを作りましょう

糖尿病などをはじめとする食事制限のある疾患は食事の管理が大変です。

ですが、実際に実践してみますと、いいこともあるのです。

料理のレパートリーが増えます。当家では父と私の料理の腕が上がりました。

母のために、制限食用のトマトソースなどを一緒に試行錯誤して作っています。

私は糖質や脂質が吸収されにくくするお茶などのブレンドもしています。

その写真とレシピをブログにアップしています。

こうすれば、いつでも同じものが作れます。

また、インターネットにアップしますと、同じような悩みの人から「これいい」「もっと詳しく」「どこで買ったの」と反応がきます。

逆に、ヒントをもらうこともございます。

おかげで、随分とレシピが溜まりました。

糖尿病の食事はただ漫然と制限するだけでは続きません。

自分がちゃんと治療して食事を管理しているという自覚が必要です。

記録はそういう意味で大事なのです。

皆様も制限食のレビューやレシピの記録をつけていくことをお勧めします。

また、レシピなどを公開するという事は、他の人の役にも立ちます。

人は自分のためには、辛いことは忍ぶことはできずとも、他人がいると思うと続けられることがあります。

自分のレシピで同じ糖尿病の人が美味しいものをたベられる。

そう思うとわくわくしませんか。

本を出す、カフェを出す、糖尿病の食事商品企画に関わるなど未来につながることもコツコツ続ければあるのです。

そういう目標も大事なことなのです。

ストレスも大敵

「何で悪化する」で書きました通り、糖尿病には食事だけでなく、心の問題も、大きく関わってきます。

ストレスは禁物です。

ストレスを軽減しようと書くのは簡単なのですが、実は非常に難しいのです。

患者にこういう心療内科医や精神科の医師が高確率で向精神薬を飲んでいる始末ですので。

ストレスをまったくなくすという事は無理なのです。

ストレスが溜まりやすい方はいくつかのタイプがございます。

まずは自分に厳しい方。糖尿病の食事も必死になって守ろうとします。

こういうタイプは「気を楽に」と言われますと「気を楽にしなきゃ」と力が入ります。完璧主義は本当にあだになります。

次に、自己愛が強い方。自分が糖尿病になった。

だから、気を使え、周囲がよくないと思う人です。

自分以外の人が思い通りに動くという事は、神様でもないのです。

普段からできるストレス軽減策はいくつかございます。

まずは6割できればいいということ。

100パーセント、糖尿病が治る食事にしようとしたら無理です。

100点満点のうち、半分出来たら、自分をほめる。

慣れれば80点くらいにはなります。

また、人の話を聞くことです。

病気になった人は自分の病気にとらわれ、視野が狭くなってしまいます。

他の人のアドバイスが役に立ちます。

あとは自分を責めないことです。

私は食肉アレルギーで牛肉が食べられません。

子供の頃は好きだったので、食べたくなります。

その時に「食べちゃダメ」と思うとストレスが溜まる。

「食べたいー」と言って暫くバタバタすると、気持ちがおさまるものです。

自分が食べたいという事を逆に治療の原動力としましょう。

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